ホームページ or ブログ、小規模フリーランスが使うなら…?

フリーランスが「私はこんな仕事ができます&したいです」とアピールしたり、自分のお店や商品を紹介・販促したりするのに、今の時代、ネットの活用は欠かせません。「自分のWEBサイトを作ろう!」と思ったら、方法はざっくり2つ。それが、ホームページとブログ。さて、どちらを選ぶべき…?

※本サイトは、amazonアソシエイトに参加しています。紹介している商品・サービス等の外部リンクにはアフィリエイト広告が含まれる場合があります。

「自分のWEBサイト」を作るメリットって?

ネット上に自分自身のサイトをもつと、以下のようなことができます。

これまでの実績・作品のアピール(ポートフォリオの掲載)
お店や商品の宣伝・販売(商品紹介、お店の場所、営業時間ほか)
同じ業種や考え方の人との交流(コネクション作り、仕事の窓口)

フリーランスで書籍づくりの仕事をしてきた私の場合ですと、これまで出した本を紹介して販促したり、現在興味のあることや取り組んでいることをアピールすることで次の仕事につながったり、アイディアやネタ集めができたり……など、「営業・販促・交流」の機会が広がりました。

そもそも「ホームページ」と「ブログ」、どう違うの?

「自分のサイト」を作る方法は、ざっくり以下の2つがあります。

①ブログサービスを利用する
 手軽に始めたい人向け

ある程度決まったフォーマットに、必要な情報を指示されるままに入力すれば「自分のサイト」がすぐにできあがるのが、プラットフォーム型のブログサービスです。
ネット初心者でも簡単にはじめられて更新もラクなのがメリット。
費用も0円~と小さく始めたいぼちぼちフリーランス向きです。

デメリットは、そのサービスの規約に従う必要があるなど、自由度が限られること。サービスが停止した場合、それまで投稿したデータが消えてしまう可能性も。

ブログサービスはたくさんの種類があるので、自分の好みや使い勝手に合わせて選ぶことができます。

はてなブログ:初動からアクセスを期待したい人向け
Amebaブログ:読者と強いつながりを持ちたい人向け
FC2ブログ:幅広いジャンルでブログを運営したい人向け
楽天ブログ:主に楽天アフィリエイトで稼ぎたい人向け
note:クリエイターとしてコンテンツを発信したい人向け
Tumblr:ブログを拡散したい人向け
ライブドアブログ:容量を気にせずに投稿したい人向け
忍者ブログ:アクセス解析や広告運用を試したい人向け
Blogger:無料で強制広告のないブログを運営したい人向け
gooブログ:すぐにブログを立ち上げたい人向け

「初心者のためのブログ始め方講座」より

  
②ホームページ(独自のWEBサイト)を作る
 本格的に運営したい人向け

こちらは、WEBサイト作りに必要なもろもろの手間がかかります。たとえば、レンタルサーバーを選んで契約し、サイト用のソフトウエア(Wordpressが今は主流)をインストール、ドメインを決め、セキュリティやSEO対策なども自分でしていく……といった具合。

……もうこの段階で、ネット初心者なら「ドメイン? SEO?……%✕&#$……?」となりそう(私はなりました)。
一昔前よりは、設定などもグッと簡単になったそうですが、①のブログサービスに比べると各段に知識と手間がかかります。

ただし、難易度は高めですが、自分のWEBサイトですから、ブログサービスのように規約に縛られません。使用できるデザインの幅も広く、アフィリエイト広告なども自分で選んだものを掲載できる(あるいは掲載しない)など選択肢が多く、自由度は高いのが特徴。

費用は、レンタルサーバー代 + ドメイン代などで1000円弱/月~です。

たとえるならば、

ブログサービスは、大きなモールに間借りしているテナントのお店

ホームページ(独自のWEBサイト)は自分が所有する建物で営む店舗

って感じでしょうか。

ちなみに、このサイトは②のホームページ(WEBサイト)です。
デジタル音痴の私が、
「ドメイン? SEO?……%✕&#$……?」
となりながら、なんとか立ち上げたもの。
WordPressを扱うプロの方からビギナーさんまで、いろいろな人が「ブログ(ホームページ)開設の手順やQ&A」をネット上で公開してくれているおかげです。

私が選んだレンタルサーバーは、ConoHa WING。比較的新しく登場したもので、必要なソフトウエア(WordPress)のインストールなども簡単にできました。

今の時代でなかったら、手を出していなかったでしょう(友人は「俺のときはHTMLから書いて……」と私には分からない言語で在りし日のホームページ作りを語ってくれました)。

まずは「ブログサービスから」で始めてみる 

一般的には、ビジネスで使うならホームページ(独自のWEBサイト)がオススメ、と言われています。
たしかに、大きな事業主や法人(会社)の多くは、自社のサイトをもっていますよね。

小規模フリーランスの場合は、「場合による」「適性による」のが実情。
熱量パッションによる」とも言えるかも。

独自のWEBのサイトを作っても、作っただけでは仕事にもお金にもならないのが、厳しい現実です。
ネットを使った集客やプロモーションなどには、相応の知識と、ブログをある程度まで育てる労力が必要。ブログ単体で収益化(アフィリエイトなど)を目指す場合も同様です。
それゆえ、それらをお手伝いするプロ(有料)のコンサルもいるようです。

一方、今の時代、ホームページがなくてもSNSや無料のブログサービスだけでも、かなりの情報を発信できます。

クリエーターさんのなかには、自分のポートフォリオ(作品集)などを、WEB上で公開できさえすればいい、という人もいるでしょう。
また、アフィリエイトなどの予定はなく、むしろ広告などは入らないほうが信頼感も上がる、というケースもあります。
その場合、WEBサイトを作らなくても、広告がはいらないタイプのブログサービスなどを活用することで、十分に目的は達成できます。

この記事を読みに来た人の多くは、おそらく「どっちがいいのか」と悩んでいる人でしょう。
率直にいうなら、WEBサイトを運営していくにあたって必要な知識と経験は、まだまだ足りていない段階だと思います。
「月額1000円弱のコストに見合う活用法」がリアルに描けているわけではない人が多いのではないでしょうか?

それならば、まずは、無料のブログサービスXやInstagramなどのSNSを組み合わせていくことからトライしていくのが妥当かもしれません。

というわけで、「自分のサイトを作ろう!」と思った人への私のオススメは、

ステップ1
まずは、無料のブログサービスをやってみる

ステップ2
続けられたら、WordpressでWEBサイトを作る

という流れです。
私自身もこのステップで、このWEBサイトを立ち上げています。

もちろん、現時点で、

「WEBサイト自体での収益化も視野にいれて、Wordpress(*)でブログをはじめるつもり!」

と言い切れる人は、レンタルサーバーを契約して進めていきましょう。

レンタルサーバーには、代表的なものに、

ConoHa WING(コノハウィング)
●エックスサーバー
ロリポップ!

などがあります。

初心者は、
「周囲で使っている人がいるものにしておく」
「所属しているコミュニティが推奨しているものを使う」

というのがよいでしょう。
分からないことがあったとき、聞ける人が身近にいると助かります。

この他にも、レンタルサーバーはいくつもあり、くわしく比較した記事を書いてくれているブロガーさんがたくさんいます。気になった人は「レンタルサーバー 比較」などで検索して出てきた記事を参考にしてみてください。

(*)Wordpressには、「WordPress.org」と「WordPress.com」がありますが、「WordPress.org」のほうなのでお間違いのないように。
こちらで書いています。

ブログを撤退する人、続けられる人の違いは?

一般的に、「ブログ(WEBサイト)の運営には向き不向きがある」と言われます。

「ブログで稼げるらしい」と聞いて始めた人が、

「記事をコンスタントに書けない」
「なかなか元がとれずに撤退した……」

というのは、よく聞く話です。
「ブログでの収益化」(アフィリエイトなどで稼ぐ)を目標にした場合ほど、結果が伴わないとモチベーションが続かない、というパターンが多いようです。

その一方で、

「書くこと自体が楽しい」
「周囲からの反応が楽しい」
「趣味を共有できる仲間ができた」
「ブログが企画につながった」
「商品の売上につながった」

など、ブログの運営そのものを楽しめたり、本業への効果が実感できたりすると長く続けられるようです。

私自身、当初は「お金をかけてまでWEBサイトを開設する必要はないな」と思っていました。
それが、無料のブログサービスを2年半ほど続けてみるなかで、本の販促をメインとしつつ、自分自身として何かを発信することを「楽しい♪」と感じるように(ブックライターあるあるかも?)。

また、細々とではありますが、amazonアソシエイトなどを経てネットから収入を得られる経験をしてたことで、ネット上の広告収入というものにも興味が出てきました。

他にもいろいろと思うところがあり(別の記事で書こうと思います)、
「みなもすなる”WordPressでサイト開設“といふものを我もしてみんとてするなり」
となった次第。

「それなら、最初からWEBサイトを作っていたらよかったのでは?」

という声も聞こえてきそうですが、私についていえば、ブログサービスのステップは必要な準備期間だったと思います。

また、SNSも無料のブログサービスも、後からWEBサイトを立ち上げたとしても、相互に有効利用していけるので、やって無駄になることはありません。
むしろ早めに育てて平行して活用するとよいと思います。

ちなみに、私は「note」というブログサービスからはじめました(現在も使っています)。
noteは、漫画家、イラストレーター、ライター、編集者、記者、デザイナー、エンジニア……など、プロアマ問わず、幅広いジャンルや層のクリエーターさんが多く使っているのが特徴。

記事を有料化するコンテンツ販売の機能や、Canvaのデザイン機能が使えるなど、魅力的な機能満載のブログサービスです。

また、投稿者を「クリエーター」と呼ぶ文化が浸透している世界なので、お互いを尊重し応援しあう空気があって、とてもやさしい空間だと私は感じました。
自分の感じたこと、思ったことを、公けに向けて発信する初めの一歩としてオススメの空間です。

その辺を書いた記事はこちらです。

まとめ

ぼちぼちフリーランスが「自分のサイト」を作ろうと思ったら、方法は2つ。

ブログサービスを利用する
 メリット無料でできる、手軽に始められる、セキュリティ対策などに手間がかからない
 デメリットサービスの規約や存続に左右される(デザイン・アフィリエイトの制限等)

ホームページ(独自のWEBサイト)を作る
 メリット:デザイン・アフィリエイトなど自由度が高い
 デメリット:レンタルサーバー代などが有料(月額1000円弱~)、サイト開設、セキュリティほか設定に知識と手間が必要

現時点で、

「WEBサイト自体での収益化も視野にいれて、Wordpressでブログをはじめるつもり!」

と言える人は、突き進もう!

そうでない人は、

ステップ1
まずは、無料のブログサービスをやってみる

ステップ2
続けられたら、WordpressでWEBサイトを作る

のステップがオススメ。

自分の目的やペースに合わせて、心地よいブログライフを始めてみてください!


文/中山圭子
書籍の企画・編集・ライティングが本業。新刊は『超シンプルな節税と申告、教えてもらいました!』中野裕哲氏との共著。その他、フリーランスの青色申告お助け本『超シンプルな青色申告、教えてもらいました!』も好評、重版出来。

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