いよいよ確定申告スタート。「去年と違うところは?」「初めてだけど、e-Taxできるかな…」の声にお応えして、令和6年分のフリーランスの確定申告(青色申告)レポート【スマホ版】、アップしました。『超シンプルな青色申告、教えてもらいました!』の内容も一部を特別公開しながら、ぼちぼち稼ぎのずぼらフリーランスのやり方、お見せします。
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パソコンからの申告はこちらをどうぞ。
令和6年分、変更点 & 注意点など
令和6年分「確定申告書等作成コーナー」(e-Tax)での大きな変更点は、
パソコンの申告画面がスマホの申告画面と同じになったこと。
なので、去年もスマホで申告した人、今年が初めての申告という人には関係ないですね。
注意点は、iPhoneを使っている場合は、ブラウザはSafariを利用すること。
また、金額のマイナス表示「-」ができない場合も。
メモ帳など、別の場所で「-」表示させたものをコピー&ペーストして対応しました。
その他、今年は「マイナポータル連携」推しのお知らせがちらほら。
が、登録に手間がかかり、まだまだ使い勝手も今ひとつ。
これまでどおり、「紙で届いた控除証明書を使って入力」が現時点ではラクかも?
私は一応、連携の手続きはしたのですが、毎回マイナンバーカードを読み込むのが面倒で、結局、手入力で済ませちゃいました。
来年以降、もっと簡単になってから使おうかな。
◆ iPhoneはSafariを使用すること
◆ マイナス表示「-」ができないときは別の場所で表示させてコピペ
◆ マイナポータル連携は、無理にしなくてもOK
e-Tax(電子申告)に必要な準備
パソコンからe-Taxをする方法はいくつかありますが、
ネットにつながる環境、マイナンバーカード、スマホ、があれば、e-Taxできます。
マイナンバーカードがなくても、ID・パスワード方式は、税務署でその日のうちに手続き完了します。
私は2021年にID・パスワード方式の手続きしました(レポはこちら)。
※このときは、スマホでは事業所得の申告はできませんでしたが、いまはできます。
2年前の情報ですので、登録模様のみご参照ください。
準備ができたら、いざe-Tax!
「確定申告書等作成コーナー」からe-Tax
「確定申告」、または「確定申告書等作成コーナー」で検索。
「国税庁 確定申告書等作成コーナー」をクリックすると、「作成コーナートップ」へいきます。

「作成開始」をクリック……の前に、初めての人やPCをMacに変えた人は、「作成の流れはこちら」を読んでおきましょう。
特に「推奨環境」をチェック。
ここに、推奨ブラウザ(MacならSafariのみ)などが記されています。
確認したら「閉じる」。
「作成開始」をクリックすると、「作成のステップについて」が表示されるので確認、次へ。

作成のキモは2つ。「作成順」と「データ保存」
ここから申告に必要な書類を作成していくのですが、覚えておいていただきたいのは次の順番。
確定申告書等作成コーナーでする順番は、以下の通り。
①決算書の作成
②所得税申告書の作成
決算書で入力したデータを元に所得税の申告書ができあがります。
ですから、この順番は必守です。
もう一つ大事なことは、
中断するときは必ずデータを保存すること。
申告作業は、慣れないと時間がかかります。私も日をまたいで作業することもたびたびでした。
データを保存しておけば、中断したところから再開できますので、無理をせず休憩しながらやりましょう。
各画面の下のほうに「ここまでの入力内容を保存」のボタンがあります。

クリックして「入力中のデータをダウンロードする」で保存しましょう。
再開する場合は、「作成コーナートップ」から、「保存データ利用」をクリック。

中断のときだけでなく、決算書、申告書の作成が終わったときも保存するように促されますので、そこでも必ず保存を忘れずに。
申告し終わったあとで、修正が必要になる場合もあります。
保存してあれば、修正も簡単です!
まずは「決算書」を作成!
「❶申告準備」ページ。
まずは「決算書・収支内訳書(➕所得税)」にチェック。

「令和6年分」にチェック。

「提出方法等に関する質問」に回答。

「マイナンバーカードを利用してe-Tax」できる推し、の文面。
ですが、私は「ID・パスワード方式」派なので、「提出方法を変更する方はこちら」の右端の「▼」をクリック。
現れた「e-Tax(ID・パスワード方式)」をクリックして「次へ」。

「利用規約の確認」に「同意して次へ」。
識別番号などを入力、必要事項を確認。
「登録情報」を確認、「次へ」。
「xmlデータの読込」があればファイルを選択。
なければ、「次へ」。

「決算書・収支内訳書の作成」の表示、「次へ」。
「作成する決算書・収支内訳書の選択」は「青色申告決算書」をチェック、次へ。

「❷決算書等の作成」のページが出ます。
「営業所得がある方」の右端「>」マークをクリック、

「損益計算書の入力」ページへ。
「期間の入力」は、去年起業した人は、起業した日を入力。
それ以前からフリーランスの人は、1月1日~12月31日でOK。
「売上(収入)金額の合計」など項目右端の「∨」をクリック、「入力」をクリック、

「売上(収入)金額・仕入金額の入力」のページで、「月毎の入力」をするか……
*個人商店など顧客相手のB to C ビジネスの場合かな?
私はこちらは未入力。

または、「売上(収入)金額の合計を入力」。
*私はこちらに入力。
決算書の「損益計算書」の金額を転記(コピペ)していきます。
『超シンプルな青色申告、教えてもらいました!』(P.118~)

さらに、「売上(収入)金額の明細」の「売上先を入力する +」をクリックすると、
「売上(収入)金額の明細の入力」が出てくるので、ここで支払調書など売上先から届いた通知の金額や売上先の情報を入力(登録番号か法人番号を入力すると、売上先名・所在地は自動で入力)。
*B to B の私は、こちら(売上金額の合計と売上先)を入力。

*必要な人は仕入れ金額の明細」の「仕入れ先を入力する」も同様に入力。
全て入力したら、「次へ」。
「経費の合計」も同様に入力。
決算書の「損益計算書」の金額を転記(コピペ)していきます。
『超シンプルな青色申告、教えてもらいました!』(P.118~)

国税庁の勘定科目にないものは、「任意科目」で作成できます。
*私は、「新聞図書費」などを作成

「本年中における特殊事情」があれば、入力。
*私は、PCやスマホの買い換えなどがあり、例年より消耗品費が増えたことを入力しておきました。

青色申告特別控除の説明を読んで閉じる。

「青色申告特別控除に関する質問」は、
簡単仕訳帳ほか申告ソフトなどを利用している人は、
「65万円」にチェック、続く質問は「はい」で、次へ。

「貸借対照表(資産負債)の入力」
「期間の入力」は、損益計算書で入力したものと同じ。
「金額の入力」の右端マークをクリックして開く。

「資産の部」の期首と期末に金額を入力。
*期首ー前年の決算書の期末の金額
*期末ー今年の決算書の期末の金額
期首の欄は、開業初年で引き継ぐ資産がない人は入力不要です。

※簡単仕訳帳を使っている人は、P.109参照
期末の入力は、簡単仕訳帳の決算書でいうと、以下の図の通り。

左側(黄色の囲み)の金額を「資産の部」に、
右側(青色の囲み)の金額を「負債・資本の部」に、それぞれの金額を期末の欄へ転記。
正しく入力されると、以下のように「一致」となります。

この期首、期末の欄がそれぞれ「一致」しないと、先へ進めません。
私も「簡単仕訳帳」に出合うまで、何度ここで足止めをくらったことか……。
「元入金」が期首と期末で同額でないとエラーが出て進めません。
☑️ 1月1日(期首)の決算書の金額になっているか確認
または、
☑️「事業主借」の金額を調整してバランスしてみてください。
*1月1日(期首)の確認は、こちらの記事もご参照ください。
また、スマートフォンによってはマイナス記号「-」が表示できなかったり、認識されなかったり、という事態も!(私も遭遇しました)
この場合は、メモ帳など別の場所でマイナス記号「-」を入力&表示したものをコピー&ペーストすることで対応できました。
マイナス記号にも「➖,−,-,」などいくつかタイプがありますが、iPhone15では「-」の一番短いタイプのものが認識しました。
メモ帳などで「-」を表示、コピー&ペースト
「一致」となったら、次へ。
「所得金額の確認」で入力内容を確認して、次へ。
「住所・氏名等の入力」を確認、次へ。
次の画面で「所得金額の確認」をしたら、「納税地情報」などを入力。
その後、「送信方法の選択」へ。
「電子申告等データ内容確認(決算書等)」のページで、
「確認する決算書等の選択」の☑️を確認、
「決算書等表示・印刷」をクリックして、確認、必要なら印刷(印刷は最後にできます)して、次へ。
これで決算書の入力は完了なので、「入力データを保存」、
「所得税の申告書作成開始」をクリック。

「入力した情報を引き継いで、所得税の確定申告を作成しますか?」に、「はい」。
引き継ぎ情報等の確認をして、「所得税の申告書の作成画面へ」をクリック。
「申告する所得の選択等」のページで該当するものが事業所得のほかにあればチェック。
そして、忘れちゃいけないのは、「源泉徴収された収入がある」場合は、必ずチェック!

次へ。
「選択された所得の入力」で「⚠️確認してください」の右端マーク「>」をクリック。
「補正する」を押し、「帳簿の種類」は「2 会計ソフト等で作成した帳簿」を選択。
源泉徴収がある人は、「源泉徴収された収入の内訳」の「入力する」をクリック。

源泉徴収された金額はモレなく書きましょう!
ぼちぼちフリーランスの私は、だいたい戻ってきます。
全て入力したら、「入力終了」、内容を確認し再度「入力終了」をクリック。
計算結果を確認、次へ。
「控除の入力」へ。
各控除の右端「>」をクリックして入力画面へ。

控除の入力モレや金額のミスのないように気をつけましょう。
私は間違えて、後から慌てて修正することがよくあります(^^;
同居していない親でも扶養に入れられることもあるなど、意外と知られていない控除もありますので、自分は条件に当てはまるかを確認してみましょう。
控除の入力が終わったら、「計算結果の確認」の画面に。
ここで、「還付される金額 〇〇〇円」など表示され、これまでの入力事項が表示されますので、入力モレなどがあれば、各項目の下にある「修正する」を押して修正しましょう。
なければ次へ。
「還付金の受取方法」を選択し、次へ。
「財産債務調書、住民税等入力」など、該当するものがあれば入力。
「基本情報の入力」で住所氏名やマイナンバーなどを入力、「送信前の申告内容確認」へ。
「申告書等を表示する」「決算書・収支内訳書の確認画面へ」をクリックして確認したら、次へ。
あとは、それぞれの提出方法で必要な処理をして「送信」。

「送信後の作業のご案内」をチェック。
「入力データのダウンロードページへ」をクリック、
入力データのダウンロードを忘れずに。

スマホの「ダウンロード」フォルダを確認して、↑このファイル(r6shotoku_kessan.data)があればOK。
※(2)~など数字がついている場合は、複数回、保存したもの。
数字の大きいものが最新の(最後に保存した)データです。
データを保存しておくことで、送信した申告書の訂正も楽にできます。
もしも、送信後に間違いに気づいたときは……
令和7年3月17日(月)までの所得税の申告期限内なら、訂正したものを再度送信すればOK。
保存したデータを使うことで、一から入力しなくてすみます♪
お疲れ様でした!
……の前に、こちらもすませておきましょう。
消費税の申告がある方は、そちらもがんばってください!
国税庁のサイトに2割特例の申告書作成手順を解説したものがありましたので、掲載しておきます。
ちなみに私は、インボイス未登録で「様子見派」です。
理由について書いた記事はこちらです。
その他、確定申告に役立つ参考サイト
簡単仕訳帳を使っている人は、こちらの記事もご参照ください。⇩
「領収書やレシートの管理って、どうしたらいいの?」電子帳簿保存法対策はこちら。⇩
フリーランス&確定申告デビューの人は「開業費」の計上を忘れずに!⇩
まだ帳簿の整理段階で、「この仕訳はどうしたらいい?」などはAIの活用法を紹介。⬇️
「そもそも青色申告って?」「ホントにお得?」という人はこちらの記事をどうぞ。⇩
そして、「もっと詳しくリアルな動画で見たい!」という人は、ぜひ公認会計士・税理士の山田真哉さんがアップしている動画をどうぞ。
役立つ情報を最速で共有してくださるので、フリーランスなら、フォロー&チェックは欠かせません。
山田先生、いつもありがとうございます!
みなさんの申告が無事に終わりますよう、心から祈っております!
文/中山圭子
書籍の企画・編集・ライティングが主な生業。『超シンプルな節税と申告、教えてもらいました!』、『超シンプルな青色申告、教えてもらいました!』など、フリーランスの実務のお助け本の共著あり。新刊は『新NISAにiDeCo…いろいろあるけどお金のプロは結局、これを選んでる』。
青色申告だけじゃない、
フリーランスがやるべき最低限の節税が分かる1冊はこちら!
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